黄金時代といわれる17世紀オランダは、商業の発展によって芸術文化面でも大きく変化し、絵画は、宗教画からの離脱と日常への関心によって新たな時代を迎えました。またこの時代は、女性がひとりの人間として認知され活躍し始める時代でもあり、絵画の中で女性は、生き生きと描かれます。それまでの内に籠もる生活から、主役として生きる“世界劇場の女性”の登場です。本展覧会は、ニューヨークのメトロポリタン美術館、ロンドン・ナショナル・ギャラリー、アムステルダム国立美術館を中心に、個人蔵を含めて約60点の絵画で17世紀オランダ絵画の世界をご紹介するものです。なかでもフェルメール《水差しを持つ女》やレンブラント《ベローナ》などは、日本で初めて展示される貴重な機会となります。