- タイトル等
一九一四年から一九一五年にかけて、二十代前半の美術学生、田中恭吉、藤森静雄、恩地孝四郎らがそれぞれ刻んで作った木版画や詩をまとめた雑誌『月映』。苦難のなかで生み出されたものの、恭吉の死期と呼応するかのように短い活動を終え、その珠玉の作品集は日本画の版画史に大きな足跡を残した。
- 会場
- 東京ステーションギャラリー
- 会期
- 2015-09-19~2015-11-03
- 休催日
- 月曜日 (ただし9/21、10/12、11/2は開館)、10/13 [火]
- 開催時間
- 10:00~18:00
金曜日は20:00まで開館 / 入館は閉館の30分前まで
- 観覧料
- 一般 900円 / 高校・大学生 700円 / 中学生以下無料
*20名以上の団体は100円引き ※障がい者手帳等持参の方は100円引き、その介添者1名は無料
リピーター割引:本展会期中、本展入館券の半券を受付にご呈示いただきますと、入館料が500円になります。
半券は1枚につきお一人様1回限り有効。リピーター割引をご利用の際は裏面に確認の印を押させていただきます。他の割引との併用はできません。
- 主催者
- 東京ステーションギャラリー(公益財団法人東日本鉄道文化財団)
- 協賛・協力等
- 特別協力:和歌山県立近代美術館
- 概要
東京駅が開業した一九一四年、三人の友情による画期的な雑誌が生まれました。
珠玉の作品集『月映』は、二十代前半の美術学生、田中恭吉、藤森静雄、恩地孝四郎らによる木版画や詩をまとめた雑誌です。田中恭吉の死を迎えた頃、一年ほどで終刊となりましたが、日本の版画史に足跡を残しました。
大正初期、文芸誌『白樺』などでさまざまな西洋美術が紹介されました。三人の学生たちはムンクやカンディンスキーらに刺激を受けつつ、独自の画境を切り開いた竹久夢二や周辺の人々からも影響を受け、自らの表現を模索します。そんななか、自分たちの雑誌が、夢二と懇意の出版社から発刊されることが決まります。当時の画家たちにとって、木版画による表現手段は主流ではありませんでしたが、三人はそれを跳ね返すように、自画・自刻・機械刷りによる木版詩画集づくりに熱中しました。田中恭吉は結核を患い、命を削りながら、内面の葛藤を表出するような物悲しい木版画と詩を生み出し、藤森静雄は木版画の特徴を生かした内省的な作品を残しました。そして、恩地孝四郎は『月映』創刊号の編集を一人でこなし、また、日本で最初期の抽象表現に到達しました。
本展は、公刊『月映』(洛陽堂)の紹介に中心をおきながら、三人の出会い、公刊『月映』の準備期間に制作した限定の私家版『月映』、田中恭吉の死後発刊された萩原朔太郎の初めての詩集『月に吠える』(田中恭吉ペン画十一点と恩地の木版画三点を収録)に関連する作品や資料など、約三〇〇点を展示します。
- イベント情報
- ◎ギャラリートーク
学芸員による展覧会解説
日時:10月2日[金]、10月23日[金] 15:00~ (約30分)
3階展示室集合 参加無料 (要別途入館料)
*混雑時には中止することがあります
◎レンガタッチ&トーク
煉瓦が特徴的な当館のたてもの解説
日時:10月9日[金]、10月30日[金] 18:00~ (約20分)
1階エントランス集合 参加無料 (要別途入館料)、各回15名
*当日1階受付でお申込みください
- 展示替え情報
- 会期中一部展示替えを行ないます。
- ホームページ
- http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201509_tukuhae.html