家を造ることほど楽しい遊びはあるものではない
普請道楽万歳 (ぶしんどうらくばんざい)
今年は朝倉彫塑館が竣工して80年を迎えます。これを記念して、朝倉彫塑館という空間をテーマとした特別展を開催いたします。
彫刻家 朝倉文夫は、自分のアトリエに夢と実用性を求め、何度も増改築を繰り返しました。それは朝倉の最上の楽しみでした。
昭和10年に完成した現在の朝倉彫塑館には、朝倉の夢と理想、現実と生活が詰まっています。そして、この個性と美意識にあふれた空間は、見る者に斬新さと緩やかな時間の流れという不思議な感覚を想起させるのです。この空間そのものが朝倉の芸術観を具現化する作品ともいえるでしょう。
本展覧会では、朝倉が建物・庭園に込めた思いやこだわり、この空間が果たした役割を通して、朝倉彫塑館の魅力に迫ります。