このたび、やかげ郷土美術館では、岡山県の建築技師 江川三郎八の業績を紹介する展覧会を開催します。
江川三郎八は、1860年(江戸時代末期)会津藩士の家に生まれ、福島県技手として洋風建築の技法を学びました。1902(明治35)年から岡山県技手となり、旧遷喬尋常小学校(国重要文化財)や、岡山県会議事堂、1915(大正4)年には、当時の岡山県立矢掛中学校明治記念館を手がけるなど、学校、警察署、役所など100を超える施設の設計をしました。洋風建築の様式と日本の伝統的様式とを融合させた独自の建築様式は「江川式建築」と呼ばれます。
この展覧会では江川式建築の図面と写真、現物資料、模型など、約50点を展示し、明治後期から昭和初期の岡山県における近代洋風建築の歩みをたどります。