「難民の世紀」といわれた20世紀。いま最も尊敬される写真家セバスチャン・サルガドが、40以上の国・地域で「難民、亡命者、移民」をテーマに取材したプロジェクトの集大成です。地球上で何億もの人々が、戦争、貧困、政治、宗教、弾圧などの理由で命の危険にさらされ、祖国をはなれて難民キャンプや異郷のスラム街で生活しています。人間に対するサルガドの敬意は、犠牲者として苦難の中で生きる人々や子どもたちの品位をひき出し、本質を捉えた作品は、崇高な美しさをたたえて、人間の尊厳を伝えます。全人類へ、サルガドからのメッセージです。
展覧会構成(モノクローム300点)
Ⅰ.夢を抱く移民と紛争から逃れる難民:生存本能
Ⅱ.アフリカの悲劇:漂流する大陸
Ⅲ.ラテンアメリカ:地方の過疎、都市の混乱
Ⅳ.アジア:新しい都市の出現
Ⅴ.子どもたちのポートレート