ネコのマイキー、丸々としたライオン…スウェーデンの陶芸家リサ・ラーソン(1931~)が、グラフィックデザイナーの娘ヨハンナとの共同制作で生みだした動物のキャラクターたちは、いま多くの人を魅了しています。本展は、83歳になる現在も活躍中のリサ・ラーソンの陶芸家としての活動を紹介する展覧会です。
スウェーデン、ヨーテボリの工芸組合学校(現HDK=ヨーテボリデザイン工芸学校)で陶芸を学んだリサ・ラーソンは、1954年から、名門製陶所、グスタフスベリ・ファブリカで仕事を始めます。モダン・デザインが主流の時代に、動物や少女など身近なモチーフを温かいユーモアで形にしたリサ・ラーソンの作品は、驚きをもって迎えられ、当時から高い人気を得ました。日本の民藝に影響を受け、粗く素朴な風合いの土を好んで用いたことも、リサ・ラーソンの陶芸に個性的な魅力を与えています。
本展は、作家とスウェーデン随一のリサ・ラーソン作品のコレクターの協力のもと、1点もののユニークピースやグスタフスベリ・ファブリカでの代表的なプロダクト作品、約230点を展示する国内初の本格的な展覧会です。さらにリサ・ラーソンが毎夏を過ごすサマーハウスのアトリエも紹介し、北欧の自然豊かな制作環境や生活スタイルを通して作家と作品の魅力に迫ります。