井上孝治(いのうえ・こうじ 1919-1993)は、郷里・福岡の昭和の街並みや子供たちの写真で知られるアマチュア写真家。幼い頃に事故で聴力を失いましたが、カメラ店を営む傍ら生涯に渡って精力的に撮影を続けました。晩年に福岡の百貨店の広告キャンペーンに採用されて注目され、現在では国内外で高く評価されています。本展では、昭和30年代に井上が長崎を訪れて撮影した約30点の作品(初公開作品を含む)を紹介。在りし日の軍艦島と長崎市内の風景や人々の姿は、戦後復興から経済成長へと向かう時代の力や希望を映し出しています。