現代陶芸の表現が多様化する中で、女性作家の活躍には眼を見張るものがあります。日本では、戦後、個人作家として女性が陶芸の世界に関わるようになり、様々な表現が生み出されてきました。海外でも、現代陶芸の新たな動向の中で、ルーシー・リー、リサ・ラーソン、イリナ・ザイツェヴァなど女性作家の精鋭による洗練されたスタイルやコケティッシュなデザイン、さらには突き抜けた装飾表現は強い存在感を示しています。平成10年代以降の日本では、陶芸産地や大学、研究機関などで育まれた高い技術と女性作家の感性と創意による造形が、陶芸界に新たな動向と影響力を生み出しています。本展では、9人の新進女性陶芸作家の近作により、最新の造形表現について検証するとともに、現代の先端を駆ける女子陶芸の進行形を紹介します。