色彩や形態といった問題以上に主題となるものはなく、風合いの美しさを追い求め、塗って混ぜて削って擦って。始まりも終りもない。
まとまり過ぎたら壊し、崩し過ぎたら纏める。楽しむ為にはギミックも必要。アクリル絵具で版画のような線を出すにはどうしたらいいか…。
クレヨンみたいに見えるマチエール、どうしたものか…。
しかし、思いつきや頭で考えた仕事が仇となり、時に緊張感を伴わない画面は固まり始め、膠着したまま二進も三進もいかなくなる。
のせた絵具を惜しみながら、もはや潰すつもりで放つ次の一手…?
そこに少し、やっと兆しが現れる。そんな風にして毎日毎日絵が出来るのを待ってる訳です。 根木悟