博物館は、本物と出会う機会を大切にする場所でありたいと願っています。「モノをだいじにしないとバチがあたるぞ」とおどかされた古い記憶が、こびりついているせいかもしれません。
そのため、博物館では、今日までに数多くの資料を収集してきました。大まかにわけると、
(1)国宝の銅鐸をはじめとする神戸の歴史・考古資料
(2)池長コレクションを母胎とする異国趣味の美術資料
(3)南波・秋岡両氏の収集を受けついだ古地図コレクション
といったところが中心になります。いたみやすい資料も多く、いつでも出しっぱなし、というわけにはいきませんので、今回はそれらの中からとりわけ貴重な資料およそ30点を選んで、まとめてご覧いただくことにしました。中には久しぶりの展示となる資料もあるはずです。また、常設展示をしている桜ヶ丘銅鐸・銅戈群(国宝)については、今回はレプリカを使って、昭和39年(1964)の発見当時の様子を再現してみることにしました。実物とあわせて、お楽しみください。