小林宏(1968~)と菊地武郎(1967~2000)は、共に当館において開催した若手作家のグループ展「次代への表現展」の出品作家です。本展は「次代への表現展」から出発した作家のその後に注目し、さらなる発展を期待する展覧会です。
小林は東京藝術大学日本画科を卒業、筑波大学大学院芸術研究科を修了し、現在も個展を開催するなど精力的に活動しています。今回は上野の森美術館大賞展や臥龍桜日本画大賞展で入選した作品を中心に、人物画や花鳥画の作品を展示いたします。
菊地は、東京藝術大学大学院美術研究科で日本画を学び、小林とは大学時代の同級生にあたります。院展などで入選を重ね、活躍が期待されていたさなかに33歳でこの世を去りました。菊池の残した数多くの作品は、今も色あせることなく存在感をはなっています。
菊地の没後15年にあたる年に、同級生二人による日本画作品をぜひご高覧いただければ幸いです。