当館では、毎年夏に水墨画を描く子供向けワークショップを開催しています。今年は8月10日に出光美術館学芸員の笠嶋忠幸氏を講師に迎えて、ワークショップ「水墨でつくる鯉と龍」を開催しました。展覧会「あつまれ墨画アーティスト」では、ワークショップで子供たちが作った作品を、県内外の美術館、博物館等が所蔵する作品や当館のコレクションと併せて紹介します。
今年のテーマは「龍虎召喚!」です。日本美術の伝統的な題材として古くから描かれてきた龍と虎を中心に、霊獣を水墨で描いた作品を展示します。江戸時代初期に活躍し、水墨画の傑作を残した俵屋宗達が描いたと伝えられる《雲龍図》や、明治期を代表する日本画家、橋下雅邦が金屏風に墨で描いた迫力満点の《双龍図屏風》、そして富山ゆかりの江戸時代後期の絵師、岸駒を筆頭に、岸駒を租とする岸派の絵師が描いた虎図など、見所満載です。時代と共に移り変わる龍虎の姿と、子供たちの作品を通して、水墨表現の広がりをご堪能ください。