パレットと自画像は、画家の人となりを端的に語るものです。この展覧会では、そのパレットと自画像を中心に紹介することで、画家の素顔に迫ります。ここに並ぶ画家は総勢59名。出品点数148点の内訳は、パレットが45点、自画像が33点、作品が70点となっています。
茨城県笠間市にある笠間日動美術館は、東京銀座にある日動画廊の創業者、長谷川仁・林子夫妻が1972年に創設した美術館です。パレットと自画像は、とりわけ同館を特徴づけるものです。340点を超えるパレットコレクションは、画廊創業40周年にあたる1967年、仁氏が長年親交を深めた画家たちに願い出て愛用のパレットを譲り受けたことに端を発しています。
この展覧会では、笠間日動美術館から45点のパレットを含む91点の作品をお借りし、石橋美術館のコレクションと合わせて展示します。パレットと自画像を通して、画家の新たな魅力を発見していただけたらと思います。