竹久夢二(1884~1934)の描く「夢二式美人」は、明治末~大正初期にかけて女性たちの憧れの的となり、その姿を真似る女性も出現するほどでした。そのようなブームを起こした重要な要素の一つは、夢二が画中の女性たちの性格や心情、置かれている状況に合わせてデザインした着物であり、着こなしでした。
今回は、昨2014年の夢二生誕130年記念に特別製作された、当館の代表作《立田姫》《秋のいこい》《加茂川》に描かれた装いを忠実に再現した着物3点((株)髙島屋蔵)を、元となった肉筆作品と同じ空間に並べて展示。460年の歴史を誇る手描き京友禅の老舗・(株)千總による、その製作過程についてもご紹介し、夢二の着物デザインの魅力を実感していただきます。