この連携写真展では、エヴェン人の生活を紹介します。
エヴェン人はロシアのハバロフスク地方に住んでいる8つの少数民族の一つです。タイガや山地で少数のトナカイの群れを飼育する遊牧民であり、他の北方民族と同様、厳しい環境に順応しながらユニークな遊牧文化を築いてきました。それは、住居、生業、服装、食べ物、交通手段、宗教などにあらわれています。
北方の厳しい環境が、民族の性格に暗い影を落とすことはありませんでした。エヴェン人は遊牧生活の困難に対しても楽観的で、環境とのバランスを維持しながら暮らしています。写真からは、この地方の美しい風景だけでなく、心優しく勇ましい遊牧民の姿をうかがうことができます。
ロシア人文・科学基金の援助により2006~2012年に実施された調査研究において、ハバロフスク地方郷土博物館の研究員が撮影した写真と、同博物館が所蔵していた1960~1970年代の写真を通じ、エヴェン人の暮らしをご紹介します。