画家・竹久夢二(1884-1934)の作品には、様々な人物が描き表されています。
この展覧会では、〈美人画〉・〈自画像〉・〈童画〉を取り上げ、夢二が描いた「ひと」の姿に迫り、ジャンル毎にみられる絵画的表現と作画に至る内面世界を210点の作品から紹介します。
夢二は女性の美しさを主題とした〈美人画〉において、理想の女性像を追求し、加えて時代風俗と流行の美術様式も採り入れて独自の“夢二式美人画”を形成しました。一方、自分自身を描いた肖像画の〈自画像〉では、夢二が抱える孤独な想いと旅への憧憬を表現しています。また彼は優しい眼差しを注ぎ、ノスタルジックな少年少女の姿を絵筆にとり、子どものための絵と称される〈童画〉を数多く描きました。
夢二が描写した「ひと」の世界……多彩な魅力に満ちた、表現とメッセージをお愉しみください。