日本最高峰の山として我が国を象徴し、また近年世界文化遺産に登録されて注目を集める富士山。関東平野にそびえ、茨城県を代表する名山として知られる筑波山。今日観光地としても賑わう両山は、古くから山全体が御神体として信仰を集め、江戸時代には「西の富士、東の筑波」と並び称されるなど、人々から親しまれてきました。そして、四季や時の移ろいとともに様々な表情を見せる美しいその山容は『万葉集』などの詩歌をはじめ、様々な文学作品にも登場し、また多くの絵画作品にも描かれるなど、芸術活動の源泉として豊かな文化を育んできました。
本展では、茨城県ゆかりの横山大観と小川芋銭を中心とする近現代の画家が描いた富士山と筑波山の絵画作品26点を展示し多彩に表現された両山の魅力とその競演を楽しんでいただきます。