昭和46(1971)年5月、静岡市葵区紺屋町に開館した駿府博物館は平成27(2015)年5月で44年目になります。長年親しまれた場所から新しい地に移転したことで、地域の皆様と新しいご縁を結ぶことができればと願っております。本展はリニューアルオープンを記念することと共に、地域の皆様に当館を知っていただくお披露目の場であると考えています。
そんな新しい展示室で初めて開催する展覧会のテーマは「顔」です。コレクションはミュージアムのまさに「顔」であり、「ブランド」そのものです。本展では、当館コレクションの中でも人気の高い伊東深水《吹雪》、広田多津《葵の上》、伊藤小坡《虫売》、島成園《寮乃雪》、下村観山《南泉和尚》などの近代日本画を中心に、油彩、版画、木彫など様々な技法で制作された「顔」にまつわる作品を披露します。