印象派は近代絵画の出発点として20世紀の絵画の展開に大きな影響を与えました。
これに対して、印象派の直接の影響のもとに出発し、色彩の構築という問題をさらに徹底して追及した一群の作家たちに今日、新印象派の名前が与えられています。
ジョルジュ・スーラ(1859-91)はその中心的な作家であり、カミーユ・ピサロの招待に応じて、最後の印象派展に出品した代表作《グランド・ジャット島の日曜日》は印象派の画家たちにも高く評価されました。スーラが提示した色彩分割という技法は多くの作家たちにインスピレーションを与え、次々に画期的な表現として実現されていきました。
今回の展覧会ではこれまで印象派の圧倒的な人気のかげで注目されることの少なかったスーラと新印象派の画家たちの活動を紹介し、その今日的な意味を探ります。