明治時代以降につくられた、富山にゆかりのある美術工芸品には、堅実な伝統技術の継承や、新たな時代感覚の中で展開される創造性が垣間見られます。
工芸の分野では、400年以上続く白漆の技法を今に伝える城端塗、色漆を使い絵画的な表現を確立した山崎覚太郎、木の質感を巧みに生かした木象嵌の中島杢堂、斬新な造形で時代を牽引した金工の山室百世などが知られています。さらに絵画をみると、写生をいかした華やかな花鳥画で知られる石崎光瑶や、文展・日展などで活躍した尾竹国観などがあげられます。
この展覧会では、富山の地で育まれた伝統的な美術工芸品とともに、この地から中央で活躍し一家をなした作家たちの作品を展示紹介します。