「アートの今・岡山」は、岡山における現代美術の「今」を紹介する企画展です。記念すべき開催10回目となる今回は、「時」をテーマとして岡山県ゆかりの10名の作品をご紹介します。
季節によって変化する太陽や星々の動き。月の満ち欠けによる身体の変化。生まれ、成長し、老いてゆく命。古来より人は、様々な変化を「時」として感覚的に捉えていたと言われます。一方で、「時」に与えられた最初のかたちは日時計や漏刻といった「時計」であったと思われます。さらに文字の出現は「時」の記録を可能にしました。現代社会を生きる私たちは、これらを自在に管理して生活しています。文明は、この計測された「時」すなはち「時間」を利用して築かれました。
宇宙が誕生して以来、変わらぬリズムで進み続ける時。しかし、その経過をどのように感じるかは、時代や場所、人によっても異なるでしょう。本展では、10人の「時のかたち」を展示します。作家たちが捉えた様々な「時」と出会うことで、計測され記録された時間から離れ、自身の中に在る多様な「時」に思いを馳せていただければ幸いです。なお、本展は天神山文化プラザを皮切りに、高梁市歴史美術館と奈義町現代美術館の2館を巡回いたします。