三沢厚彦(1961~)は、現在最も注目を集めている彫刻家の一人です。
1961年京都府に生まれ、東京芸術大学大学院修了後、2000年より動物をモチーフとした木彫作品「ANIMALS」の制作をはじめました。翌年には日本を代表する彫刻賞、第20回平櫛田中賞、2005年には第15回タカシマヤ美術賞を受賞するなど、卓越した技術に裏付けられた、独特の作品が高く評価されています。
樟(くすのき)の丸太から彫り出された、等身大の動物たち。鑿(のみ)あとを体の表面に残し、油絵具で彩られています。実際の動物そのままではなく、あくまでも三沢のイメージで彫り出され、ユニークで圧倒的な存在感を漂わせています。
今回の展覧会では、三沢の代表作を中心に最新作を含む彫刻約45点と絵画を展示するほか、作家のアトリエを再現したコーナーもあります。
樟の香りとともに迫力ある三沢厚彦の作品世界をお楽しみください。