博物館では毎月テーマを決めて、常設展示室・水車模型前の展示ケースで収蔵資料をご紹介しています。
今回のテーマは「橋を描いた錦絵」。博物館が所蔵する初代・二代・三代歌川広重の錦絵の中から、橋が描かれた作品をご紹介します。
初代広重は「東海道五十三次」で有名ですが、晩年の代表作である「名所江戸百景」では春の両国元柳橋の遠景や、日光・奥州道中の千住大橋を渡る旅人の姿を描いています。
二代広重は「広重」を名乗っていた貴館が短い江戸時代末期の絵師です。代表作「江戸名勝図会」の両国橋は、毎年5月に開催された花火大会で、船から花火を楽しむ人々を描いたものです。
三代広重は活躍の期間が明治時代になる絵師です。「東京眞景図会」の日本橋では洋装・和装の人々が往来する日本橋と、遠景に江戸橋を描いています。
三人の広重が描いた錦絵を、橋を渡る人々や風景の移り変わりとあわせ、ご鑑賞ください。