開催にあたって
昭和22年、(株)電通第4代社長に就任した吉田秀雄は、広告界の社会的、文化的向上を宿願とし、広告主や媒体社と手を携えて広告理論や表現技術を発展させ、優れた広告を世に送り出すことを目指して「広告電通賞」を制定しました。以来67年を経た現在、経済・社会のグローバル化、コミュニケーション手段のデジタル化の大きなうねりの中にあって、広告もまた転換期にあります。しかし吉田秀雄の見据えた「広告は企業と人々を結ぶ社会の紐帯である」という理念はいささかも揺ぎ無く、広告は企業のコミュニケーション活動の基軸として経営戦略の重要な柱であり続けています。
この激動の時代の脈動を、本年度の受賞作品から、感じ取っていただければ幸いです。
アド・ミュージアム東京
館長 森 豊子