開館五十周年記念の第二弾は、茶道具以外の名品展を開催します。畠山記念館の所蔵品は、国宝六件、重要文化財三十二件を含む約千三百件。書画、陶磁、漆芸、能装束など日本、中国、朝鮮の古美術品に及んでいます。本展では、中国の鑑賞陶器をはじめ、能面や能装束など能楽関係の品をまとめてご紹介するほか、歴史の教科書でおなじみの重要文化財「豊臣秀吉画像」伝 狩野山楽筆や重要文化財「法華経絵巻断簡」をご覧いただきます。堂々とした風格ただよう明代景徳鎮官窯の逸品、重要文化財「染付龍濤文天球瓶」や円満な表情が魅力の「唐三彩美人俑」などの鑑賞陶器は、創設者の畠山即翁が嗜好した茶道具ではありませんが、晩年に美術館を開設する際、お茶に興味のある方だけでなく、一般の方、とくに若い世代に日本の文化を誇りに感じ、後世に伝えてくれるようにと願うなかで、誰もがみて美しいと感じる作品として新たに蒐集したものです。時代、分野とも多岐にわたる畠山コレクションの中から、これまでとはひと味違う新たな魅力をお伝えする機会になれば幸いです。