自然素材である段ボール紙を使い
時間の層を重ねてゆくと
そこには空気の流れとともに「ゆらぎ」が生じ
予測し得ない空間が現れる。
植物の環境変化への適応力には興味深いものがあります。
横谷研二氏は、私たちの日常の中で消費されていこうとする段ボールにある行為を加えることによって新たな生命を吹き込み、私たちの前に送り出してくれます。簡素ながら極めて精度を要するその行為の限りない反復によって内部が表面へと変換され、新しい広がりが現れます。その新しい面を組み合わせてできる構造体が立ち並ぶとき、それは再びかつて木々のように光を浴び、
陰影を生み出し、美しい空間の中で呼吸を始めることになるのです。 (ギャラリイK)