古代より工芸品や絵画のモチーフとして親しまれてきた動物文様。江戸時代、17世紀初頭に誕生した伊万里焼にも、さまざまな動物があらわされています。
器面上に登場するのは、鳥や兎などの身近なもののほか、虎や象のように江戸時代には珍しかった動物や、龍や獅子といった吉祥的な意味を持つ瑞獣たち。同じ動物であっても、写実的に描かれたものから簡略化されたもの、意匠化されたものなど、当時の流行を映し出した多彩な表現を見ることができます。
また、17世紀後半には、文様のみならず動物をかたどった変形皿や置物など、造形的な作品も数多く生み出されました。
今展示では、動物をモチーフとした伊万里焼を図鑑になぞらえてご紹介いたします。動物たちの愛らしく、生き生きとした表情をお楽しみ下さい。