畠山記念館は昭和三十九年(一九六四)に東京・白金台に開館して以来、創設者畠山一清(号即翁一八八一~一九七一)の遺志を引き継いで活動を続けてまいりました。国宝六件、重要文化財三十二件を含む約千三百件の所蔵品は、書画、陶磁、漆芸、能装束など日本、中国、朝鮮の古美術品に及んでいます。この度、開館五十年の節目を迎えるにあたり、年度を通して記念展を開催いたします。第一弾の春季展では、当館コレクションの核となる茶道具を中心に茶道美術の名品をご覧いただきます。国宝「煙寺晩鐘図」伝 牧谿筆や国宝「林檎花図」伝 趙昌筆をはじめとする中国絵画の逸品から茶人垂涎の茶道具、懐石の器、そして調度・文房具まで、国宝三件、重要文化財九件を含むおよそ五十点をご紹介いたします。当館のもう一つの宝である緑豊かな庭園とともにお楽しみください。
なお、貴重な作品を多く出品することから、会期中展示替えを行いますのでご了承ください。