日本初公開! 動く、光る、ぐるぐるまわる… 不思議なアートの世界へようこそ!
キネティック・アートとは「動く芸術」という意味で、機械仕掛けで動いたり、時間の経過とともに色や形が変化したり、光を使った作品をさします。また、錯視(目の錯覚)を利用した作品も含まれます。
キネティック・アートの理念は、20世紀初めにイタリアで生まれた未来派や、ロシア・アヴァンギャルドの彫刻家ナウム・ガボとアントワーヌ・ペヴスナーが1920年に発表した「レアリスム宣言」の流れを継ぐものです。
キネティック・アートが本格的に隆盛期を迎えたのは、1950年代後半からでした。社会や生活の激しい変化に伴い、「動き」や「時間」、そしてテクノロジーと密接に関わる新しい芸術が求められたのです。60年代以降にヨーロッパ各地やアメリカで紹介されると、20世紀の新しい芸術分野として確立しました。その後、キネティック・アートはデジタル技術と融合し、現代のメディア・アートへと繋がっていきます。
本展では、ブルーノ・ムナーリ、ジャンニ・コロンボらイタリアの作家たちの作品を中心に、ジョセフ・アルバース、ヴィクトル・ヴァザルリ、ラファエル・ソトなどの作品を含めた、あわせて約90点を紹介します。いずれの作品も日本初公開となります。