平成13年度は中山道制定400年という記念すべき年であった。それにちなんで当館では中山道を描いた江戸時代の浮世絵の企画展を行い、江戸期の風景や旅情に想いを馳せる機会とした。
今年度は現代作家の目から見た中山道の作品を展示し、昨年度に引き続き中山道をテーマとしてその姿に迫る。
制定から400年。この長い年月の中で風景や建物、人は刻々と変化している。そんな中でもなお残る古きよき時代の姿や風情を、亀子誠先生は形に残そうと自らの足で現地を歩き、自らの目で確かめながら絵筆をとっている。その作品の中から、作家の古きよきものに注がれる温かい眼差しを感じ、長きに渡って積み重ねられた街道、建築物、人の歴史を顧みる機会となればと考える。
今回は長い中山道の中でも長野県内の信濃路15宿、木曽路11宿に焦点を当てて展覧する。