「ムサビ」こと武蔵野美術大学の美術館にて、大原美術館の現代美術コレクションを一挙に公開する「Ohara Contemporary at Musabi」展を開催します。
本展は、2013年4月に公益財団法人 大原美術館(岡山県、倉敷市)にて開催された「Ohara Contemporary」展(2013年4月20日―7月7日)を再構成したもので、大原美術館がここ10年あまりの間に収集してきた現代日本の美術作家30名による47点の作品を大原美術館の活動とともに紹介します。
大原美術館は、「ARKO(Artist in Residence Kurashiki, Ohara)」「AM倉敷(Artist Meets Kurashiki)」といった芸術家支援プログラムをはじめ、有隣荘での特別展、VOCA展での大原美術館賞の授与などを通じて、いまを生きる美術作家を積極的に支援し、作品を収集してきました。また、大原美術館は美術を通じた教育普及活動も極めて活発に行っており、年間延べ3500人にせまる未就学児童の受け入れや、「学校まるごと美術館」「チルドレンズ・アート・ミュージアム」など多彩なプログラムを実施しています。
美術を通じた教育にたずさわるムサビの美術館として、大原美術館のこれらの活動に大きな敬意を抱いており、関東でも広く紹介するべく、このたびの展覧会が実現しました。大原美術館の現代美術コレクションがまとまったかたちで公開されることは、関東圏でも初めての試みです。
本展では、美術館全体を使用して大原美術館のプログラム毎に作品を展示します。作品とともに大原美術館の活動を知ることで、作家が美術館と恊働して新たな創造に向かう状況が形作られていることを感じられることでしょう。
また、展覧会期間中には出展作家をはじめ、ムサビの先生やアート・シーンで活躍する評論家、コーディネーターが登場するさまざまなイベントを開催します。さらに、出展作家のひとりであるヤノベケンジさんと西東京に住む中学生が参加するパブリックプログラム「みらいのたいよう計画」を実施します。展覧会から生まれる多様な場を通じて、現代美術や美術館活動のいまを知る機会となるでしょう。