このたび、やかげ郷土美術館では、矢掛町合併60周年を記念して「一竹辻が花展~幻の染、いま蘇る~」を開催します。
久保田一竹は、20歳のとき室町時代の「辻が花染め」の小裂に出会い、その技巧や美しさに魅了され、以後生涯を独自の染め「一竹辻が花」にかけてきました。
唯一無二の世界観のもと、染料と素材の間に起こる現象を知り尽くしたその知識と手で、デザインごとに技法を変え、複雑な染色工程を経て生み出される作品は、国内外で開催された展覧会で好評を博し、一世を風靡しました。山梨県富士河口湖町にある「久保田一竹美術館」には今でも多くのファンが訪れています。
本展は、山陽新聞社と共催し、和風の趣あるやかげ郷土美術館に「一竹辻が花」の「燦」「華鳥」「辻紫華紋」など代表的な作品20点を展示します。みなさまに日本の伝統技術をさらに昇華させた「一竹辻が花染め」を堪能していただければ幸いです。