2014年、竹久夢二は生誕130年を迎えました。
夢二生誕記念企画展第2弾は「夢二の愛した子どもたち」。美人画で一世を風靡した夢二ですが、子どもに向けた作品も多く手がけています。夢二の60冊を超える著作本のうち、約3分の1は子ども向けの読み物であり、加えて児童雑誌の挿絵や表紙絵も手がけるといった知られざる一面があります。また、夢二は3人の男児の父でもありました。彼らと過ごした中で見つけた豊かな表情は、肉筆画や挿絵などにいきいきと描かれ、夢二のあたたかいまなざしを感じさせます。
一方、子ども絵は、自身の幼き日々への郷愁の思いを表現した自画像でもありました。今回は夢二のふるさと・瀬戸内市の瀬戸内市立美術館のご協力で、初公開作品を含めた2点の幼少時代を描いた作品を展示いたします。また、今日では実際に目にする機会が減ってきた郷土玩具を夢二の挿絵とともに展示します。夢二の子ども絵に焦点をあてた本展にて、夢二の魅力を再発見していただきたいと思います。