<nature - 自然>
<nature - 自然>というものをイメージすると、ジャングルや富士山、公園や田畑、さらには地球規模の環境問題など、たくさんの言葉が思い浮かびます。このように、<自然>というものを明確に示すことはなかなか難しい作業です。私たちは、捉え方によって様々な表情を見せるこの<自然>というものに、大変興味を持ちました。
<自然>に対して人々はどのようなイメージを抱いているのか。同級生や留学生に質問したところ、「自然は遠い存在」「自然と共存することはできない」など、その捉え方は様々であり、特に育った環境や国籍によって意見も大きく異なりました。それでは<自然>をテーマに制作をする同世代の表現者たちは、これに対してどのようにアプローチをしているのか。自分の大学だけでなく、他の大学にまで足を延ばして尋ねているうち、次々と今回のメンバーが集まりました。しかし、メンバーの間で認識を共有するための話し合いを重ねても、結局<自然>についてのイメージをまとめることはできず、ならばいっそのこと、杓子定規に当てはめずに、まずは形=作品にしてから、この問題について考えてみようという結論にいたりました。
今回、私たちは作品展示、共同制作、トークショーなどを通し、様々な視点を取り込みながら、実験的に<自然>についての模索をしていきます。会期中にも進展する<自然>のイメージの広がりは、果たしてどこに向かい、私たちを導いてくれるのでしょうか。皆様もぜひ、この場で目撃してください。
― Parupa☆Ro (上田侑生、リュ・スンウォン)