アール・ヌーヴォー様式をとりいれ、東洋の古典意匠との融合によって自らの芸術へと昇華させた日本近代陶芸の巨匠・板谷波山(1872-1963)。やきものの美を追求した波山は、光を包みこむような美しいやきもの「葆光彩磁 (ほこうさいじ)」を創造しました。その作品は、格調高い美しさに満ち、今なお多くの人々を魅了しています。本展では、作品制作の過程で考案された図案や、陶片資料など貴重な資料による研究成果を踏まえつつ、縁のあった人々とのつながりもクローズアップさせていきます。没後50年を記念し、波山芸術の全貌を紹介する大回顧展です。