宮城県芸術協会とカメイ美術館は、平成21年度より共同で特別展を開催しております。本年度は一昨年より始めました宮城県芸術祭絵画展現審査委員による、自選作品展の第3部となります。
これまで自選作品展として、大正10年から昭和11年までに誕生した世代による第1部「継承の力」、昭和12年から昭和23年までに誕生した世代による第2部「自律の様相」を開催してまいりました。
第3部となる本展は、「個の展開」と題し、昭和24年から昭和48年までに誕生した作家の仕事をご覧いただきます。
およそ四半世紀という大きな時間軸から解き放たれた29名の作家が、様々なメディアを駆使しながら自己のアーティスト性を追究し、創造の可能性を模索しております。生きる背景となった社会情勢は様々でありますが、それらを敏感に肌で感じながら感受性を刺激し、それぞれに美の深層を探り続けてまいりました。これも、描くことへと不断なく突き動かしていただいております皆様のご批正がある由と存じます。
29名の作家一人一人の思いを形状と色彩に仮託し、一つの画面の中に織り成された世界を存分にご高覧いただければ幸いです。
公益社団法人宮城県芸術協会
カメイ美術館