源清麿 (みなもときよまろ) は、幕末に活躍した日本刀の名工です。文化10年(1813)信州小諸 (こもろ) に生まれた清麿(本名 山浦 環 (やまうら たまき) )は、21歳の頃江戸に出て作刀に没頭します。鎌倉時代の天才刀工「正宗 (まさむね)」にちなみ、江戸四谷に住んだことから「四谷正宗」と呼ばれましたが、人気絶頂であった嘉永7年(1855)、42歳で自らの命を絶ちました。
本展では清麿の生誕200年を記念し、選りすぐりの名刀約50点を一堂に展示します。ダイナミックな姿と、良質の鉄を使った地鉄 (ぢがね) の美しさ、躍動感のある刃文で当時から高い評価を受け、今なお人々の心をとらえて離さない清麿の刀の魅力を味わってください。