この度、新春特別企画として、江戸時代後期の絵師・歌川広重を取り上げ、彼の名を一躍有名にした代表作、「東海道五十三次」を展観します。江戸と京都をむすぶ東海道は、江戸時代に本格的に整備が進み、参勤交代の大名行列や特産品を取り扱う商人、寺社巡礼の庶民などが行き来し、大変な賑わいをみせました。広重の「東海道五十三次」には、豊かな自然の中を旅する人々の姿や、街道で働く人々の様子がいきいきと表現されています。本展覧会では、いくつかある「東海道五十三次」のうち最初に制作された保永堂版全55枚を中心に、その後制作された行書版及び隷書版の一部もご紹介します。新春のひととき、日本人の心情に訴える抒情性豊かな広重「東海道五十三次」を是非ご堪能ください。
特別展示 広重の「梅」と「桜」
この展覧会では、「東海道五十三次」の展観とともに、「名所江戸百景」などの広重作品から、梅や桜をテーマとした作品を選んで展観いたします。
新春のひととき、季節感あふれる広重作品の数々をどうぞお楽しみください。