女性の髪形を形づくるとともに、黒髪の美しさを引き立て、華やかに飾る髪かざり─中でも櫛や簪は、江戸時代の女性たちにとって、おしゃれの必須アイテムでした。
本展では、当時の女性たちのファッションアイテムを多数所蔵する澤乃井 櫛かんざし美術館(東京・青梅市)のコレクションより、魅力溢れる櫛や簪など、約二七〇件をご紹介します。
また、ポーラ文化研究所所蔵の浮世絵や細見美術館所蔵の近世絵画・工芸品も併せて展示し、日本人が培ってきた美意識の有り様、装飾工芸の技巧、そしてその変遷をご覧いただける構成です。
当時の人々の“おしゃれ”を愉しむ心が、時代を超えて現代の女性たちを粋に華やかな美の世界へ誘うことでしょう。