2001年9月11日。世界を震撼させたニューヨーク世界貿易センタービル(ワールド・トレード・センター)の崩壊からはや9カ月。あたかも、映画のワンシーンを見ているかのような衝撃的な映像は、わたしたちの脳裏に深く刻み込まれ、決して忘れられないものとなりました。その時、現地に結集していた写真家集団<マグナム>のメンバーによる劇的な記録が、写真集『NY SEPTEMBER 11』として、緊急出版されたのです。 本展は、ドキュメンタリーの伝統を受け継ぎ、多くの著名な写真家を輩出してきた<マグナム>が、爆心地(グラウンド・ゼロ)となったビルの現場周辺や哀悼の街頭風景のみならず、往事のビルやニューヨークの摩天楼を撮った歴史的証言による写真展で、唯一の日本人メンバーである久保田博二をはじめ、スティーヴ・マッカリー、スーザン・マイゼラス、トーマス・へプカーら21名の写真家たちによる作品約100点と、作家をはじめ関係者らのコメントにより再構成されます。