このたび、勝央美術文学館では、津山市出身の画家河野磐 (こうの・いわお/1920-2011) の没後2年にあたる今年、亡くなるまでこつこつと描き続けられた郷土の風景を中心に、アトリエに残されたスケッチ画などの遺作100点あまりを、河野美術館のご協力により展示します。
河野磐は、旧制津山中学を卒業後、医師であった父の仕事ではなく、母の影響で美術の道を志し旧制京都高等工芸学校 (現 京都工芸繊維大学) へ進学。卒業後は、帰郷して高校の美術教師をしながら東光会に所属。中央展でも活躍しました。
1951年上京し、その多彩な画才を活かしてフリーデザイナーとして活躍。 1968年からは、郷里の美作女子大学教授として、美術のみならず演劇部などの指導に力を注ぎました。
画家が亡くなられて2年。アトリエでもあった河野美術館には、東光会へ出品した油彩画や、雑誌のイラストやデザイン画、映画や演劇のポスター、西洋人形作りなど、数多くの多彩な作品が残されています。本展では、美作国建国1300年を記念し、その一端である、郷土を描いたスケッチ画を中心にご紹介いたします。