津守愛香さんの作品は、楽しく滑稽ながらどこかシニカルです。
背景に物語を背負って、にんまりと前を見据えるキャラクターがいたり、人の心を揶揄するかのような、皮肉混じりの楽しそうな動物がいたり、描かれた絵柄はどれもめでたくご機嫌で、『津守さんの物語のはしっこ』です。
それらは、なにより焼き物としての技法を綿密に駆使し、手間を惜しまず、ていねいに作られています。
「目的に捕われないで、おもむくままに作って行きたいです」と。
津守さんのシニカルな洞察力が、ユーモアのセンスを持って表現されています。
今回の個展のテーマは、最初『竜宮城』だったのです。
が、登場人物があれもこれもと膨らんでしまったようで、、、。
どんなキャラクターが登場するのか、心待ちな個展です。