この度、東京画廊+BTAPでは9月7日(土)より入江早耶個展「見出されたかたち」を開催いたします。
入江は1983年岡山県生まれ。2009年に広島市立大学大学院芸術学研究科博士前期課程を修了し、現在広島を拠点に活動しています。2009年に岡本太郎現代芸術賞に入選、2012年には第6回shiseido egg賞を受賞しました。2013年7月にはロンドンのICNギャラリーで個展を開催予定の新進気鋭のアーティストです。
入江は二次元のイメージを消しゴムで消し、その消しゴムカスを用いて立体を作り上げるアーティストです。掛け軸の中から消えた観音像が現実の空間に立体として立ち上げられ、また別の作品では、紙幣の肖像画が胸像となって紙幣の上に配置されます。イメージとして流通し、流通することによって日常的な存在となっている図像を、自らの手で一旦消し去り、それを現実の空間に塑像として作り上げる入江の作品は、表象との関わりを巡る現代的な問題をユーモラスに提起しています。
本展では、これまでに発表された作品の他、最新作を発表致します。新作において入江は、歴史的な絵画の写真複製を用いて、それを三次元に立ち上げることを試みています。レディメイドとして入ってくるイメージに対し能動的に関わることは、入江がこれまで一貫して追求してきたテーマです。
皆様のご来場を心よりお待ち申し上げます。