小松崎茂 (1915-2001) は、昭和から平成にかけて活躍した画家、イラストレーターです。
新聞小説の挿絵画家としてデビューして以来、少年雑誌を中心に、絵物語、戦記物、飛行機や艦艇などメカデザインや正義のヒーロー、SFイラストを発表し続け“子どもたちの夢や憧れを描き続けた画家”と称されています。
作品のテーマは多岐にわたりますが、なかでも科学と文明の先を見すえ、豊かな想像力で創作した未来世界のイラストに当時の子どもから大人までが心を躍らせました。私たちの夢を精細な筆致で色鮮やかに描いた躍動感みなぎる作品は、いまも世代を超えて多くの人々を魅了しています。
本展は、小松崎茂に師事された根本圭助氏のコレクションから、直筆原稿や原画をはじめ掲載雑誌、ボックスアートと呼ばれるプラモデルのパッケージ (箱絵)、デザイン資料、また貴重な日本画修業時代の作品など約100点を展示。“空想科学イラストの巨匠”の画業人生をご紹介し、その魅力に迫ります。