竹久夢二の美人画とデザイン
竹久夢二 (1884-1934) から思い浮かべるものは、愁 (うれ) いを秘めた美人画ではないでしょうか。しかし、その人気が、書籍の表紙や広告ポスターなどの印刷物からはじまったことは、意外と知られていません。大衆文化が開花し、様々な芸術思潮が渦巻いていた大正時代。生活と結びついた美術を目指した夢二は、日本近代のグラフィック・デザインの草分けの一人といえます。
本展は、2014年に生誕130周年をむかえる節目の年を記念して開催されます。北海道で初公開となる、日光竹久夢二美術館の肉筆画約30点を含め、婦人グラフ表紙、装幀・挿絵、童画、セノオ楽譜、写真、関東大震災を取材した画文集など、あわせて約200点を紹介します。時代を超えて、今もなお私達を惹きつけてやまない夢二の芸術をご堪能ください。