大竹伸朗――待望の新作展
大竹伸朗(1955-)は、1980年代初頭に鮮烈なデビューを飾って以来、絵画を中心に音、写真・映像、印刷などの表現を取り込みつつ、旺盛かつ多彩な活動を展開してきました。また、異分野のアーティストとのコラボレーションでも知られており、彼の影響力は現代美術の世界にとどまらず、デザイン、文学、音楽などあらゆるジャンルに及んでいます。
本展は、四国・宇和島への移住から25年を経て新しい局面を迎えつつある「大竹伸朗の現在」に焦点を絞った、久々の大規模な新作展となります。カッセルの森から美術館へと場所を移して新たに展示される《モンシェリー:自画像としてのスクラップ小屋》をはじめ、高さ6mに達する大型の平面作品や、3層吹き抜けのエントランスに設置する巨大なインスタレーションなど、当館の建築や展示空間を最大限に活かして制作される最新作、そして、2011年より取り組んでいる<時憶>シリーズやグワッシュを用いた新たな作品群など、まさに「ニューニュー」というタイトルにふさわしく、新作及び国内未発表の作品を中心に構成します。
比類のない熱量をもって常に前進し続けるアーティスト 大竹伸朗の「今」に立ち会い、次なる展開への予兆を感じる絶好の機会となることでしょう。