現代日本画壇を代表する作家・能島和明(のうじまかずあき)の2012年度日本芸術院賞授賞の記念展を開催いたします。
能島和明は一貫して東北の自然や伝統芸能をテーマに創作活動を続けており、素朴で温かく、しかし奥底に東北人の強い意志と情念を感じさせる独特の作風は、多くのファンをひきつけてやみません。河北文化賞を受賞した日本画家の父康明氏の薫陶を受けて、幼いころから絵筆を手にし、14歳で河北美術展に19歳で日展にそれぞれ初入選するという快挙を遂げました。さらに昭和37年には奥田元宋氏に師事して画域を広げ、しっかりとその地歩を固めました。
本展は第41回日展文部科学大臣賞受賞作「敦盛」を中心に黒川能をテーマにした大作3点、日展出品作3点、その他近作を中心とした小品、スケッチなど約30点を一堂に展示します。いずれも氏の感性が伝わる素晴らしい作品です。多くの方にご高覧をいただきたく存じます。