アルフォンス・ミュシャ(1860-1939)は、19世紀末を代表する画家・イラストレーターで、アール・ヌーヴォー様式の巨匠として日本でも幅広い人気を誇っています。
本展は、ミュシャ財団の全面協力のもと、これまで日本で開かれてきた展覧会とは一線を画し、ミュシャの芸術家としての功績を通じて、作品のみならず、作家のコンセプトや芸術理念、さらには思想を考察するという斬新なものです。慣れ親しまれたポスターをはじめ、油彩、パステル、宝飾品、素描、立体物、写真、そしてミュシャに直接関わりのあるプライベートな品々など、ミュシャ財団が秘蔵するファミリーコレクションより、珠宝の作品およそ240点が新潟県万代島美術館に集結します。特に注目は、《四芸術》シリーズ。通常紙に刷られることの多いリトグラフですが、シルクサテンに印刷されたもので、日本では初の公開となります。
ミュシャをよく知る人も、初めて作品に出会う人も、必ず新しい発見がある―。この貴重な機会を、どうぞお見逃しなく。