没後およそ40年を経て、今なお多くの人々に愛されつづける画家、いわさきちひろ。1918 (大正7)年、福井県に生まれたちひろは、幼い頃から絵を描くことを愛し、生涯、「子ども」をテーマとして絵を描き続けました。
本展では、愛らしい子どもを描いたちひろの代表的な絵本作品に加え、画家としての歩みをはじめた時期の貴重なスケッチや初期の油彩画、また彼女の画業を支えた家族をテーマにした作品など134点をご紹介し、画家として、女性として、そして母として生きた、いわさきちひろの全貌を追います。
「世界中のこども みんなに 平和としあわせを」という言葉を残したちひろが描き出した子どもや花々は、やわらかさとみずみずしさを湛え、時代を超えて現在も私たちに、いのちの輝きや平和の大切さを語りかけてくれます。岩手県では17年ぶりの開催となるこの機会に、ちひろの語る物語に耳を傾けてください。