ソフィ カル(1953年、フランス、パリ生まれ)は、世界各国の主要美術館での個展開催や、ヴェネツィアビエンナーレ(2007年)のフランス代表選出など、長年にわたって第一線で走り続けています。写真と日本語のテキストによる作品『限局性激痛』は、1999年、原美術館での個展のために制作されました。一方、ミランダ ジュライ(1974年、アメリカ、バーモント州生まれ)は、自らが監督・脚本・主演を務める長編映画『ザ・フューチャー』が最近日本で公開され、領域を軽やかに横断する創造性としなやかな感性が話題を呼んでいます。鑑賞者がパネルのテキストを読みながら歩みを進める『廊下』は、横浜トリエンナーレ(2008年)で発表されたのち、原美術館のコレクションに加わりました。言葉を紡ぎ、現実と虚構の間を往還しながら現在と未来を見据えるふたりの女性アーティスト、その大型インスタレーション作品の競演をお楽しみください。